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第三の性。
いたいけな瞳 2 (2)
いたいけな瞳 2 (2)
吉野 朔実

「ホモこそ少女の自己完結した世界にふさわしい」
「『男になりたい!』でも『男に愛されたい!』
 この矛盾はホモの世界でしか満たされ得ないのです」
(第7話 少女漫画家の瞳には三等星の星が光る」/甘粕の台詞)

 
雑誌「JUNE」や、「美少年系」、「ボーイズ・ラヴ」という単語で代表される
ホモを扱ったジャンルがある。
決して「薔薇族」(廃刊してしまったが)や「さぶ」とは違うこのジャンルを、
私はよく「女性向けホモ」或いは「少女向けホモ」と呼ぶ。
「少女漫画」「少女小説」というジャンルから連想して浮かんだ表現だ。

女ならば誰でも、というわけでは決してないけれど、
このジャンルの盛況っぷりは目をみはるものがある。
「やおい」という単語を含めてどういうシロモノなのかは次回語るとして、
自称「腐女子」の私も、このジャンルの住人だ。

何故こんなジャンルが生まれ、繁栄しているのか。
私のイチオシの理由が冒頭の引用だ。
以下、この説にのっとって語ることにする。つまり自己解析で自己満足なのだが。

少女漫画の登場人物に自己(の理想)を投影して満足を得るように、
このジャンルの読者は、ホモ作品を読むことで、
「男になりたい」と「男に愛されたい」という2つの矛盾する欲求を満たす。

「ずっと今まで」であれ、「生きてきた中での一時期」であれ、
次のようなことのいずれかを過去に思ったことがない女性は少ないのではないかと思う。
●男に生まれたかった。或いは、男になりたい。
●生まれ変わったら男になりたい。
●女であるのが不満だ。
●男(の子)同士の友情(と思われるもの)に憧れる。
●男(の子)同士が仲良くしていたり、じゃれあっているのを見ると、
 微笑ましかったり、いいなあ、と思う。
●肉体的に(社会的にも?)男が優位に立っていく(いる)のが悔しい。

おそらく、男性よりも、女性は自己の性について考えることが多い。
考えざるを得ないというか。
そういう点で、女性は男性よりも、通常状態で屈折している、と言えるかもしれない。
それは女性という性の特殊なところで、そうなった背景には、
生物学的な要素だけでなく、社会的な要素も大きく存在している
(これについては上野氏の「発情装置」を読んで気づいた)。

さて。
女性の自己の性に対する思考や葛藤ということで、
少し広めにとってみたが(そして少し話が逸れた気もするが)、
「男性における少年性」に憧れる、という点だけみても、
それを感じたことのある女性は多いのではないかと思う。

話は「女性向けホモ」に戻る。
実際には、ここに登場する「男」や「ホモ」は、リアリティからは大きく外れる。
リアルのゲイからすれば、表現される行為は非常にファンタジィであるし
(これについてはまた)、ストーリィなどの基本は非常に少女漫画的だし、
登場するキャラクタも、ヘタをすると、少女漫画のヒーローより「キレイ」だ。

商業誌(=二次創作ではなくオリジナル)の古典「女性向けホモ」作品は
そのキャラクタの多くが、或る意味「憧れの対象」である、「少年」であるし、
そうでなくても、「少年」が、そのまま肢体だけ美しく成長した存在であるように思える。

おそらく、この「少年」が既に女性の「理想」であり、リアルではない。
或いは、非常に厳選して抽出された「少年性」の部分と言えるかもしれない。
創作された世界のどのキャラクタもそうなのだが、
「女性向けホモ」に登場する「彼」は、現実の「男(或いは少年)」とは
ひときわ離れた、全く異なる存在だ。

そして、私の求める「第三の性」がここにある。
20040915ジェンダーで触れた、男でも女でもない存在。それが私の理想だ。
ぶっちゃけて言うならば「ちんこもまんこもない人間」=セクスレス。
同じく(等しく)「第三の性」と言える「男でも女でもある存在」=両性具有を
この「少年」に求める女性もいるだろうけれど、私の理想の中では異なる。
それは、私が、子宮を厭い、行為としてのセックスに対して葛藤があるからなのかもしれない。
いずれにせよ、存在しない性同士の物語は、永遠の少女の中で美しく妄想される。

こういう欲求から生まれた「ホモ作品」は当然アンリアルであり、
男性には理解し難いだろうと思う。
だからこその「『女性向け』ホモ」であり、
それは「今・ここ」における1つの文化と言えるかもしれない。
| ヒトノコトノハ。 | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) |
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